壁孔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/11/19 14:48 UTC 版)
壁孔 (へきこう、pit) とは維管束植物の細胞壁において、二次細胞壁 (二次壁；細胞伸長後に一次細胞壁の内側に形成される細胞壁) が局所的に形成されずに孔状に残された部分のことである[1][2][3][4] (図1)。壁孔を閉塞している一次細胞壁の部分を壁孔壁[3][4] (壁孔膜[1]、pit membrane)、細胞内側に面した壁孔の開口部を孔口 (pit aperture) とよぶ[3][4]。仮道管や道管要素など維管束木部の細胞に多く見られる。壁孔壁は薄く、ここを通して細胞間で水などの物質輸送が行われる[5][6]。
- ^ a b c d e f g h i j k 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “壁孔”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. p. 1263. ISBN 978-4000803144
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- ^ a b c 巌佐庸, 倉谷滋, 斎藤成也 & 塚谷裕一 (編) (2013). “有縁壁孔”. 岩波 生物学辞典 第5版. 岩波書店. p. 1406. ISBN 978-4000803144
- ^ a b ポーラ・ルダル (著) 鈴木三男 & 田川裕美 (翻訳) (1997). “複合組織”. 植物解剖学入門 ―植物体の構造とその形成―. 八坂書房. pp. 28–31. ISBN 978-4896946963
- ^ ポーラ・ルダル (著) 鈴木 三男 & 田川 裕美 (翻訳) (1997). “茎の肥大成長”. 植物解剖学入門 ―植物体の構造とその形成―. 八坂書房. pp. 41–52. ISBN 978-4896946963
- ^ 船田良 (2011). “木部細胞の分化・成熟”. In 福島和彦・船田良・杉山淳司・高部圭司・梅澤俊明・山本浩之 (編). 木質の形成 第2版 －バイオマス科学への招待－. 海青社. pp. 46–52. ISBN 978-4860992521
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