塩鉱とキャラバン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 14:09 UTC 版)
主な塩鉱は中央鉱区と呼ばれ、鉱夫がツルハシで岩塩を120センチメートル×60センチメートルの大きさに切り出す。それをチョウナで削って岩塩の部分を残してバーと呼ばれる板状にする。バーはラクダの背に乗せ、隊商が750km南のトンブクトゥまで運ぶ。採掘者には3つの階層があり、祖先が奴隷制時代の捕虜で召使として働いている者、フリーと呼ばれる出稼ぎの鉱夫、岩塩を削るアラブやトゥアレグの職人がいる。鉱夫はさらにアコウルジと呼ばれる熟練者と、アッソウブリと呼ばれる非熟練者に分けられる。 タウデニは最も近い集落まで500km離れており、サハラ砂漠の中に孤立している。そのためムーサ・トラオレ独裁政権の時代は政治犯収容所がタウデニに作られていた。タウデニに運ばれる生活物資は、通貨の代わりにバーと交換される。 隊商が塩を運搬するのは10月から3月の、涼しい6ヶ月の間だけである。トンブクトゥとタウデニの間ではトラックや四輪駆動車が使われることもあるが、砂質が柔らかく砂丘があるために自動車は適しておらず、ラクダが使い続けられている。
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