垂直型アプローチと水平型アプローチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 15:33 UTC 版)
「国際保健」の記事における「垂直型アプローチと水平型アプローチ」の解説
このようにグローバル・ヘルスには、現在かつてない規模の資金が集まり、MDGs の達成に向けて努力されているが、一方で、MDGs によって特定の取り組みを対象に巨額の資金が流れることによる弊害も指摘されるようになった。 2007年1月・2月号のフォーリン・アフェアーズに掲載されたローリー・ギャレットによる論文「The Challenge of Global Health」は、特定の疾患に注力した垂直的プログラム(vertical program、すなわち選択的PHC)に多額の資金が投入されることにより人材の移動が起こり、基礎的な公衆衛生を担う優秀な人材が欠乏する状況を招いていることを指摘した。 この論文の発表以降、これまで積極的に行われてきた垂直的アプローチのあり方を見直す動きが活発化し、感染症対策や予防接種といった垂直的プログラムを保健システムの強化といった水平的プログラム (horizontal program) に統合していく必要性が論じられるようになった。 アルマ・アタ宣言から30年、再び選択的PHCと包括的PHCのあり方を巡る議論が活発化しているのである。
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