和州吉野郡物産志
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/16 02:49 UTC 版)
「和州吉野郡群山記」の記事における「和州吉野郡物産志」の解説
巻七から巻八までは特に「和州吉野郡物産志」と題されている。題の物産とは、天然に産するものの意で、人工の生産物を指すものではない。記載対象は、薬草、菌類、草木、昆虫、魚、鳥獣など動植物のほかに鉱物も一部含んでいる。 伴存は物産志において、個々の動植物の特徴を記述するだけでなく、前述のように挿絵をも描いている。さらに、その産地についても詳細に記述しており、巻一から六までの地誌と併せて生態学的・生態地理学的な地方動植物誌となっている。江戸時代の本草学者による自然誌が、個々の動植物を記載し、本草綱目に従って排列する記載分類学の域を出なかったことと比べると、こうした群山記の特色から伴存の稀有さが判明する。
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