呪文のバリエーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 02:28 UTC 版)
「死神 (落語)」の記事における「呪文のバリエーション」の解説
今日の『死神』では、死神から伝授される呪文は「アジャラカモクレン、○○○、テケレッツのパー」というもので、「○○○」の部分は演者により異なる(省略される場合もある)。さらに、呪文に続けて手を二、三度叩く動作が入る場合もある。 圓朝の原典に近いと思われる角川書店版の『三遊亭圓朝全集』にはこの呪文は載っていない。 この呪文は話が暗すぎて客受けが悪いことを懸念した6代目三遊亭圓生が、笑いを取るためつけ加えて定着させたものである。ただし『死神』に限定しなければこの呪文自身はさらに遡り、 4代目立川談志の「アジャレン、モクレン、キンチャン、カーマル、セキテイ喜ぶ、テケレッツのパア」、または「エンヤカヤハヤ、エッヘイハー、プータゲナー、メイホアツー、チンチロリン」がある。 伊集院光は、元師匠である6代目三遊亭円楽との二人会(2021年6月13日、有楽町よみうりホール)において「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、パパンがパンパンパン(柏手5回)、南無阿弥陀仏」とした。 立川志らくは「アジャラカモクレン、ダンシガシンダ(談志が死んだ)。ウエカラヨンデモシタカラヨンデモ、ダンシガシンダ。」、圓生は「アジャラカモクレン、アルジェリア、テケレッツのパー」や「アジャラカモクレン、ハイジャック、テケレッツのパー」・「アジャラカモクレン、セキグンハ、テケレッツのパー」・「アジャラカモクレン、キュウライス(キューライソ)、テケレッツのパー」、立川志の輔は「アジャラカモクレン、ダイオキシン、テケレッツのパー」(CD『らくごのごらく』版)、三遊亭好楽は「アジャラカモクレン、NHK、テケレッツのパー」または「アジャラカモクレン・虎ノ門・テケレッツのパー」、6代目三遊亭円楽は「アジャラカモクレン・北朝鮮・テケレッツのパー」と唱えた。他にも文化大革命の頃には「コーエイヘイ」、ロッキード事件の頃は「ピーナッツ」など、その時々の時事ネタにあわせさまざまな呪文が考案されているようである。
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