周波数比と音程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 20:34 UTC 版)
音程とは、物理的には音波の周波数比である。人間の耳は、音pと音qの2音の周波数比と、音rと音sの2音の周波数比とが等しければ、p-qの音程とr-sの音程が等しいと感じる。たとえば、440Hzと880Hzの2音の高さの違いと、880Hzと1760Hzの音の高さの違いはどちらも1:2であるから、同じ違いであると認識される(この例はどちらもオクターブ = 完全8度である)。よって、ある音程とある音程とを「加える」ことは、物理的にはそれぞれの周波数比を乗ずることとなる。 西洋音楽では周波数比が単純であればあるほど、より「協和」した音程であると認識されてきた。 周波数比が1:1の2音の音程は完全1度である。 周波数比が1:2の2音の音程は完全8度である。 周波数比が2:3の2音の音程は(純正律における)完全5度である。 周波数比が3:4の2音の音程は(純正律における)完全4度である。 周波数比が4:5の2音の音程は(純正律における)長3度である。 周波数比が5:6の2音の音程は(純正律における)短3度である。 (純正律における)長2度の周波数比は8:9、9:10などである。短2度の周波数比は15:16、16:17、17:18、18:19、19:20などである。 しかしながら、西洋音楽で最も実用されている十二平均律にあっては、これらの単純な周波数比は完全1度と完全8度を除けば得ることはできない。例えば、十二平均律での完全5度は 1 : 2 7 12 = 1 : 2 7 12 ≃ 1.49831 {\displaystyle 1:2^{\frac {7}{12}}=1:{\sqrt[{12}]{2^{7}}}\simeq 1.49831} の周波数比である。
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