同軸線型速度変調発振管
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 21:57 UTC 版)
「クライストロン」の記事における「同軸線型速度変調発振管」の解説
クライストロンに先立ち、1935年にドイツのA. Arsenjewa HeilとOskar Heilによって速度変調の概念が考案され、同軸線型速度変調発振管(Coaxial-line velocity modulated oscillator valve)という発振管が開発された。イギリスのスタンダード・テレホン・アンド・ケーブル(STC)社のマンチェスターとエディンバラ間の通信回線用装置の局部発振管として実用化された。反射型クライストロンとは異なり、ビームは直進してコレクターに入り、その間に二つの間隙を通過し、この二つの間隙が一つの空洞共振器に結合されて、反結合が行われ発振する。小型で動作電圧が比較的低電圧の割に出力が大きいが、集束磁界やビーム電圧による電子同調などの問題があり、反射型クライストロンの性能向上により使用されなくなった。
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