同時代史料での同定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/24 11:23 UTC 版)
フラオルテスはこれまで、アッシリア史料に登場するカシュタリタと同定されていた。しかしアッシリア語のカシュタリタは古代ペルシア語の「フシャタリタ」の音を写したもので、人名の短縮形であるフシャトラに由来し、ギリシア語ではフラオルテスではなく「キュアクサレス」に対応するものである。「フシャタリタ」は個人名ではなく、「支配者」「総督」を意味する一般名詞である。フラオルテスというギリシア語の名前はフラワルティシュという人名に由来し、これはカル・キッシュという都市の総督であったカシュタリタという実在人物と同定出来るという。 アッシリア王エサルハドンの紀元前674年の悪魔払い儀礼の文書には、同じカシュタリタという名を持つ別人物が登場する。この悪魔払いは将来アッシリアがカシュタリタという人物により災厄をもたらされるというエサルハドンの悪夢に対して行われたものであった。このカシュタリタをフラオルテスと同定することも可能である。
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