各図の解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/13 06:30 UTC 版)
尋牛 - 仏性の象徴である牛を見つけようと発心したが、牛は見つからないという状況。人には仏性が本来備わっているが、人はそれを忘れ、分別の世界に陥って仏性から遠ざかる。 見跡 - 経や教えによって仏性を求めようとするが、分別の世界からはまだ逃れられない。 見牛 - 行においてその牛を身上に実地に見た境位。 得牛 - 牛を捉まえたとしても、それを飼いならすのは難しく、時には姿をくらます。 牧牛 - 本性を得たならばそこから真実の世界が広がるので、捉まえた牛を放さぬように押さえておくことが必要。慣れてくれば牛は素直に従うようにもなる。 騎牛帰家 - 心の平安が得られれば、牛飼いと牛は一体となり、牛を御する必要もない。 忘牛存人 - 家に戻ってくれば、牛を捉まえてきたことを忘れ、牛も忘れる。 人牛倶忘 - 牛を捉まえようとした理由を忘れ、捉まえた牛を忘れ、捉まえたことも忘れる。忘れるということもなくなる世界。 返本還源 - 何もない清浄無垢の世界からは、ありのままの世界が目に入る。 入鄽垂手 - 悟りを開いたとしても、そこに止まっていては無益。再び世俗の世界に入り、人々に安らぎを与え、悟りへ導く必要がある。
※この「各図の解釈」の解説は、「十牛図」の解説の一部です。
「各図の解釈」を含む「十牛図」の記事については、「十牛図」の概要を参照ください。
- 各図の解釈のページへのリンク