古典的定式化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/14 09:47 UTC 版)
「曲面のリーマン・ロッホの定理」の記事における「古典的定式化」の解説
初期の時点においては層係数の 1 次コホモロジー群を幾何学に記述できなかったため 、曲面のリーマン・ロッホの定理は不等式で記述された。典型的な例は、Zariski (1995, p. 78)であたえられ、そこでは次のように記載されている。 r ≥ n − π + p a + 1 − i {\displaystyle r\geq n-\pi +p_{a}+1-i} ここに、 r は因子 D の完備一次系 |D| の次元である(従って r = h0(O(D)) −1 である) n は D の仮想次数で、自己交叉数 (D.D) で与えられる π は D の仮想種数で、1 + (D.D + K)/2 に等しい pa は曲面の算術種数 χ(OF) − 1 である i は D の特性インデックスで、H0(O(K − D)) の次元に等しい(セール双対性により、H2(O(D)) の次元に等しい) この不等式の両辺の間の差は、因子 D の過剰度(superabundance) s と言う。この不等式をリーマン・ロッホの定理の層の理論のバージョンと比較して、D の過剰度は s = dim H1(O(D)) で与えられる。因子 D は i = s = 0 (言い換えると O(D) すべての高次コホモロジー群がゼロとなる)のとき正規、s > 0 のときsuperabundantであるという。
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