古典ギリシア語での愛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:26 UTC 版)
このような神の無限の愛、人間に対し普遍的に提供される「愛」を表現するため、『新約聖書』の福音書記者たちは、ギリシア語の αγαπηという言葉を選んだ。選んだというのは、ギリシア語には「愛」を表現する言葉が基本的には四つあり、エロース (ερως、性愛) 、フィリア (φιλια、隣人愛) 、アガペー (αγαπη、自己犠牲的な愛) 、ストルゲー (στοργή、家族愛) である。 エロースは古代ギリシアにおける神聖な神であり、また「性愛」や「肉体の愛」を典型的に意味した。エロースは文化人類学的にも良く知られるように、女性の生殖は神秘であり驚異であり、神聖なものであった為、神と見做されたのであり、それ故、生殖の前提となる肉体の交渉での愛を必ず含意した。情欲的な愛、自己中心的な愛を意味し、聖書では用いられていない。 フィリアは、親子、兄弟、友人間の人間的ではあるが麗しい愛を表すのに用いられている。
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