原子炉のドップラー効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/17 08:44 UTC 版)
「ドップラー効果」の記事における「原子炉のドップラー効果」の解説
原子炉の安定性にもドップラー効果は関係する。中性子の核反応スペクトルにも熱運動によるドップラー幅がある。温度が上がるとドップラー幅は広がり、その結果中性子の吸収が起きやすくなる。これは温度が上がるにつれて系内の中性子が少なくなることを意味し、そのため核分裂連鎖反応は収束する方向となる。すなわち、核分裂連鎖反応は温度に対して一定の自己制御性をもっている。原子炉においては、このことを指してドップラー効果と呼び、温度上昇に対する反応度の低下の割合をドップラー係数という。
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