単体のモル質量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 02:01 UTC 版)
要素粒子に原子を指定したときの単体 E のモル質量は、原子 E のモル質量 M(E) に等しい。 単体の中には分子として存在するものもある。これらの分子のモル質量は、標準原子量に分子中に存在する原子数をかけて得られる分子量に、モル質量定数 1 g mol−1 をかけたものとなる。 M(H2) = 2 × 1.008 × 1 g mol−1 = 2.016 g mol−1 水素分子のモル質量 M(H2) は、水素原子のモル質量 M(H) とは異なる。一般に、分子として存在しうる元素では「原子 E のモル質量 M(E)」と「分子 En のモル質量 M(En)」の(少なくとも)二種類の「元素 E のモル質量」が存在する。そのため例えば「硫黄のモル質量」という表記では曖昧さが生じる。M(S) と M(S8) のどちらのモル質量であるのかを、要素粒子を指定することで示さなければならない。モル質量は、物質に固有の物理的性質というよりむしろ、要素粒子に固有の物理的性質である。 分子分子式 X分子量 Mr(X)モル質量 M(X)窒素N2 28.01 28.01 g mol−1 酸素O2 32.00 32.00 g mol−1 白リンP4 123.9 123.9 g mol−1 硫黄S8 256.5 256.5 g mol−1
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