北岳の植物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 02:18 UTC 版)
北岳を含む赤石山脈は、夏に降雨量が多いため、上部の森林限界のハイマツ、コケモモを除いて、コメツガやシラビソなどの針葉樹林に覆い尽くされている。森林限界の下部には、ダケカンバ、カラマツが多い。残雪が消えた山頂直下南東斜面の石灰岩質の場所では、北岳の固有種であるキタダケソウが咲き始める。キタダケソウが世の中に紹介されるようになったのは1934年からである。他に、高山植物の代表的な固有種であるキタダケトリカブト、キタダケキンポウゲ、キタダケナズナ、キタダケヨモギなどが自生する。キタダケソウ(環境省の絶滅危惧Ⅱ類)と共に、絶滅が危惧されている高山植物にタカネマンテマ(環境省の絶滅危惧ⅠA類)がある。北岳の名を冠し保護が盛んに叫ばれているキタダケソウよりも深刻な状態にあり、盗掘などが原因で個体数が減少している。2010年では100株以下に数を減らしていると考えられている。
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