制限連記投票
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/08 09:19 UTC 版)
詳細は「制限連記制」を参照 制限連記投票(partial bloc votingまたはlimited voting)は、完全連記投票のように投票するが、制限連記式においては各々の投票者は選出されるべき候補の数よりも少ない連票を受けとる。これは完全連記制とは逆に一定数の少数派が代表を獲得することを可能にし、単純多数派がすべての議席をさらうことはできなくなる。制限付き連記制はジブラルタル議会の選挙に使用されており、投票者は8票を持ち、15議席が改選される。そのよくある結果は一番人気の政党が8議席を獲得して支配政権をつくり、二番人気の党が7議席を獲得し野党となる。 制限連記はスペイン上院でも使用されていて、4人区の3名連記である。 歴史的には、制限付連記投票はイギリスで三人区と四人区において使用され、投票者には二票が与えられた。これは大選挙区制が廃止されるまで続けられた。日本の国政選挙では1946年の第22回衆議院議員総選挙で行われたのが最後である。その選挙を経験した園田天光光によると「あれはいい制度で相手を蹴落とそうなんて空気は全くなく、対立候補と出会うと激励し合って別れたぐらい」ということであるが、「女性であるとか名前が印象的とかで連記の最後に書いてくれた人もいたようだ」とも語っている。 制限連記制の元では、投票者と候補者が妥当な戦術を用いるのならば、各々の投票者に認められる連票が少ないほど、勝つのに必要な票数が少なく、結果が比例代表に近くなる。 極端な、各々の投票者に配られる票が一票のみに制限され、代表者を獲得するための閾値がドループ基数まで下がる場合は、単記式の大選挙区制(単票非移譲式投票制度)に等しくなる。
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