別荘E1027の設計
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「アイリーン・グレイ」の記事における「別荘E1027の設計」の解説
建築家デビューすべく1927年から1929年にかけて、フランス・ロクブリュヌ=カップ=マルタンに自身の別荘E1027を設計。内装と家具とともに代表作として知られる。 1926年に発表されたロクブリュヌ=カップ=マルタンに建つ別荘は、自身と恋人のジャン・バドヴィッチと過ごすための暮らしやすさを第一に考えられ、二人の名前から「E-1027」と名づけられた。客人として訪れたル・コルビュジエはあまりの居心地のよさに入り浸り、壁画を残している。建築内部の装飾を廃し、モノクロームに仕上げた空間に操作しているが、完全にアール・デコのモチーフは影をひそめていて、近代建築の造形感でデザインが形成されているが、空間の連続性や機知に富むディテール性は注目を受け、この一軒の住宅によって、モダンデザインのインテリアを示して各方面に多大な影響を与えることとなった。またこの家の家具としてデザインされた家具群は、のちに代表作として、レプリカ製作され製品化された。これらの中には白い革張りアームチェア<ビベンタム>、楓材フレームとメタルジョイントの革クッション<トランザット>などがあるが、サイドテーブル<E-1027>にいたっては、ニューヨーク近代美術館の永久コレクションに収められていて人気を博している。ちなみに、この別荘の建つ海岸付近でル・コルビュジエは溺死したと伝えられている。
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