初期胞状卵胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/02 05:31 UTC 版)
胞状卵胞は三次卵胞またはグラーフ卵胞としても知られ、液に満たされた空洞が卵母細胞の横に形成される。成熟卵胞の基本構造が形成され、新しい細胞はみられない。顆粒層細胞と顆粒膜細胞は、卵胞洞の増大に伴い分裂を続ける。 この時点から胞状卵胞はFSHに依存して夥しく成長する能力を得る。 卵母細胞により分泌されたモルフォゲンの濃度により、胞状卵胞の顆粒層細胞はさらに4つのタイプ:透明帯を取り囲む放線冠(corona radiata)、基底膜の内側(membrana)、洞の周囲(periantral)、膜と放射冠の顆粒層細胞を接続する卵丘(cumulus oophorous)へと分化する。FSHへの反応はそれぞれ異なっている。 顆粒膜細胞は黄体形成ホルモン(LH)の受容体を発現する。LHは顆粒膜細胞によるアンドロゲンの産生を開始させる。そのアンドロゲンは特にアンドロステンジオンであり、顆粒層細胞により芳香環化されエストロゲンのうち主にエストラジオールとなる。こうしてエストロゲンのレベルが上昇し始める。 初期胞状卵胞は任意に5つの階級へ分ける事ができ、class 1の卵胞が直径0.2mm、class 2がおよそ0.4mm、class 3がおよそ0.9mm、class4はおよそ2mm、class 5がおよそ5mmである。
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