分類と放散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 06:31 UTC 版)
比較的完全な化石要素に代表されるため、セベクスはセベコスクス亜目やセベクス科といったワニ形上目のより大きな分類群を定義するのに用いられてきた。セベコスクス亜目はセベクスとバウルスクスのために設立され、後に他のセベクス科とバウルスクス科の属を加えて成長していった。セベクスとバウルスクスはよく化石が産出するが、他の属は断片的な標本が少数得られているのみである。 セベクスはメタスクス類のワニ形上目の中で様々な位置に置かれており、セベコスクス亜目に置かれることが多かった。Carvalho et al. (2004) でセベクスはセベクス科を定義するのに用いられ、セベクス科はセベクスとリビコスクスの最も新しい共通祖先とその全ての子孫を含む分類群と考えられた。同論文ではセベコスクス亜目がセベクスを使って定義され、バウルスクス上科も言及された。セベクスと他のセベコスクス亜目の属は小型である白亜紀のノトスキア亜目と対照的である。Turner and Calvo (2005) でセベコスクス亜目はノトスキア亜目の姉妹群と考えられ、セベクスはこの分類群の基盤的位置に置かれた。この後の系統解析により、セベコスクス亜目を多系統群とする見解が登場した。バウルスクスといった複数の属はノトスキア亜目と近縁であり、セベクスといった他の属はノトスキア亜目と近縁でないメタスクス類のグループを形成するとされた。Larsson and Sues (2007) はこのグループを Sebecia と命名した。以下のクラドグラムは Pol et al. (2012) で示された解析を単純化したものである。 ノトスキア亜目 ウルグアイスクス科(英語版) Uruguaysuchus Araripesuchus buitreraensis Araripesuchus gomesii Araripesuchus patagonicus Araripesuchus tsangatsangana Araripesuchus wegeneri ペイロサウルス科(英語版) Hamadasuchus Lomasuchus Mahajangasuchus Gasparinisuchus* Stolokrosuchus Uberabasuchus Candidodon Ziphosuchia Libycosuchus Simosuchus Malawisuchus Notosuchus Comahuesuchus Mariliasuchus Chimaerasuchus Sphagesaurus セベコスクス亜目 Pehuenchesuchus Baurusuchus Cynodontosuchus Pabwehshi Stratiotosuchus Bergisuchus Iberosuchus セベクス科 Lorosuchus Barinasuchus Ayllusuchus Bretesuchus Lumbrera form Langstonia Sebecus Zulmasuchus *注釈:基準とした標本はペイロサウルスから再度割り当てられた。
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