出産から巣立ちまで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 10:08 UTC 版)
妊娠期間は約30日で、メスは交尾から約30日後に地下の巣で1回に3 - 7頭の仔を出産する。新生子は体重3 - 4グラムで眼・耳とも開いておらず赤裸だが、数日後に皮膚に黒い線が現れ、そこから黒い縞模様の毛が生える。母リスは1日に3 - 5回授乳のために巣へ戻り、夜間は仔リスと一緒に過ごす生活を繰り返す。 仔リスは生後約28日で眼が開き、生後約35日後からは巣から外出し始めるようになる。このころには母リスは仔リスと別の巣で夜間を過ごすようになるが、日中に仔リスの巣を1日4 - 8回訪問して母乳・食物を与え、仔リスも1日に3 - 5回外出と帰巣を繰り返す。またこのころからは母リスが仔リスを連れ出し、3 - 8日ごとに仔リスたちを新たな巣穴(樹洞・かつて他個体が使用していた地下の巣穴など)に引っ越させる。 やがて仔リスたちは8月上旬ごろ(生後約60日)までに独立して生まれた巣穴に帰らなくなるが、母リスも訪問した巣に仔リスがいないことが続けば巣を訪問しなくなる。独立した仔リスたちはしばらく母リスの行動圏を中心に活動するが、8月下旬には若いオスが遠くへ分散し、代わって別のメスが産んだ若いオスがその行動圏に定着する。一方で娘(メスの1頭)は母リスの行動圏およびその付近に定着し、定着後は雌雄とも一生ほぼ同じ地域に留まる。
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