凍上により作り出される地形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/21 11:12 UTC 版)
凍上は、持ち上げられた土壌に環状、多角形状、縞状などの多様な地形を作り出す。これらのうち、有機質に富む土壌に出来るものはパルサ(palsa)と呼ばれ、より鉱物の多い土壌に出来るものはピート(peat)、あるいはリサルサ(lithalsa)などと呼ばれる。その一例はスヴァールバル諸島に見られる石で覆われたリサルサ(持ち上げられた土手)である。凍上は図で示されたケニア山のパルサのように、赤道付近の高山地域でも起こる。 北極の永久凍土の地域では、凍上と似た仕組みで地面が持ち上げられる事により、数百年掛けて高さ60mに及ぶ大きな地形が作られる。これはピンゴ (地形)(英語版)(pingo)という名前で知られる。これは毛細管現象の代わりに地上の湧き水の供給を受けて凍上が成長するものである。 凍上によって作られたと思われる多角形状の地形がマーズ・グローバル・サーベイヤーのMars Orbiter Camera(MOC)、およびマーズ・リコネッサンス・オービターのHiRISE Cameraによって火星の極地域付近で観測された。2008年5月にはフェニックス探査機がそのような多角形状の凍上の風景が見える場所に着陸し、すぐに地面下数センチの所で氷を発見した。
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