内部査察室事務次長との確執
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/16 07:21 UTC 版)
「潘基文」の記事における「内部査察室事務次長との確執」の解説
国連内部査察室トップのインガ=ブリット・アレニウス(英語版)事務次長は、2010年7月の退任時に潘基文事務総長に50ページにわたる報告書を提出し、その中で「国連は活動の透明性も説明義務も果たしていない」、「事務総局は腐敗しつつあり、戦略なき無責任な運営は、国連の改革をもたらさないどころか国連の弱体化を招いている」と述べ、「彼の行動は嘆かわしいだけでなく厳しく非難されるべきだ」と潘基文を真っ向から批判した。同報告書では、潘事務総長が会計監査報告の公開や犯罪とみられる行為の告発を拒んだり、空席状態が続く調査部門責任者の人事を却下したり、業務を阻むような行動を取っていたと指摘している。この2人の確執は以前から知られており、調査部門の人事をめぐっては、アレニウスが米検察官のロバート・アップルトン(Robert Appleton)を2度推挙したが、潘はまともに取り合わなかったという。このことに関してアップルトンは、潘事務総長が本来中立であるべき監察室の人事に政治的な介入を行い、不当に採用を阻まれたとして、国連不服審判所に150万ドル相当の損害賠償などを求める訴えを起こしている。
※この「内部査察室事務次長との確執」の解説は、「潘基文」の解説の一部です。
「内部査察室事務次長との確執」を含む「潘基文」の記事については、「潘基文」の概要を参照ください。
- 内部査察室事務次長との確執のページへのリンク