兄殺し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/07 13:31 UTC 版)
紀元前360年頃、ティモレオンの兄ティモパネスはコリントスのアクロポリスを占拠し、コリントスの僭主となった。ティモレオンは、兄の権力を頼んで支配権を得ることができたにも関わらず、コリントスに自由をもたらすことを選んだ。ティモパネスの暗殺を画策し、それを実行に移したのである。ただし、実の兄の殺害とあって、ティモレオンは自ら手を下すことはしなかった。こうしてコリントスは僭主政から解放され、民衆はティモレオンを愛国者として褒め称えた。しかし、ティモレオンの母はティモパネスを殺した彼のことを「神をも恐れぬ兄殺し」と軽蔑し、呪った。一部の市民にも兄殺しとして批判された。その為にティモレオンは精神を病んでしまい、自殺を図ろうとするも失敗し、20年にも及ぶ長い隠居生活を送ることとなった。
※この「兄殺し」の解説は、「ティモレオン」の解説の一部です。
「兄殺し」を含む「ティモレオン」の記事については、「ティモレオン」の概要を参照ください。
- 兄殺しのページへのリンク