保護法益との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/05/21 14:15 UTC 版)
具体的な保護法益の侵害や、危険の発生が成立の要件とはされない。例えば、運転免許の有資格者が運転免許証を携帯せずに自動車を運転したとしても、そのこと自体で交通事故の危険が増加するわけではない。しかし、自動車の運転の際に運転免許の携帯を義務づけるという行為規制を課すことは、運転免許制度の実効性の確保のためには有効であり、かかる行為規制への違反を予防するために、その形式的な違反をもって犯罪とするものである。 保護法益について危険の発生が要件とされていないため、抽象的危険犯との区別が難しいが、抽象的危険犯においては、抽象的であるとはいえ法益に危険が生じるものであるのに対して、形式犯にはそれすらも不要であることに差異が見いだされる。
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