例 IIIa: 三角関数の積分、一般的な手続きとは? わかりやすく解説

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例 IIIa: 三角関数の積分、一般的な手続き

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/30 22:43 UTC 版)

複素線積分」の記事における「例 IIIa: 三角関数の積分、一般的な手続き」の解説

上記方法は、次の形をした全ての積分適用できる。 ∫ 0 2 π P ( sin ⁡ ( t ) , sin ⁡ ( 2 t ) , … , cos ⁡ ( t ) , cos ⁡ ( 2 t ) , … ) Q ( sin ⁡ ( t ) , sin ⁡ ( 2 t ) , … , cos ⁡ ( t ) , cos ⁡ ( 2 t ) , … ) d t {\displaystyle \int _{0}^{2\pi }{\frac {P(\sin(t),\sin(2t),\ldots ,\cos(t),\cos(2t),\ldots )}{Q(\sin(t),\sin(2t),\ldots ,\cos(t),\cos(2t),\ldots )}}\,dt} ここで P と Q は多項式である(つまり、三角関数有理関数積分考えている)。積分範囲先の例のように π から -π まででも良いし、また 2π だけ離れた任意の区間でも良い変数変換 z = exp ⁡ ( i t ) {\displaystyle z=\exp(it)} を行うのが技巧である。このとき d z = i exp ⁡ ( i t ) d t {\displaystyle dz=i\exp(it)\,dt} だから、 1 i z d z = d t . {\displaystyle {\frac {1}{iz}}\,dz=dt.} この変換により閉区間 [0, 2π] は複素平面単位円周に写される。さらに、 sin ⁡ ( k t ) = exp ⁡ ( i k t ) − exp ⁡ ( − i k t ) 2 i = z k − z − k 2 i {\displaystyle \sin(kt)={\frac {\exp(ikt)-\exp(-ikt)}{2i}}={\frac {z^{k}-z^{-k}}{2i}}} および cos ⁡ ( k t ) = exp ⁡ ( i k t ) + exp ⁡ ( − i k t ) 2 = z k + z − k 2 {\displaystyle \cos(kt)={\frac {\exp(ikt)+\exp(-ikt)}{2}}={\frac {z^{k}+z^{-k}}{2}}} であるから変換によって z の有理関数 f(z) が得られ積分は ∮ | z | = 1 ⁡ f ( z ) 1 i z d z {\displaystyle \oint _{|z|=1}f(z){\frac {1}{iz}}\,dz} となる。この積分は f ( z ) 1 i z {\displaystyle f(z){\frac {1}{iz}}} の、単位円板内にある留数の和をとることで計算できる。 右の図は I = ∫ 0 π 2 1 1 + sin ⁡ ( t ) 2 d t , {\displaystyle I=\int _{0}^{\frac {\pi }{2}}{\frac {1}{1+\sin(t)^{2}}}\,dt,} の場合図示したのである。まず、 I = 1 40 2 π 1 1 + sin ⁡ ( t ) 2 d t . {\displaystyle I={\frac {1}{4}}\int _{0}^{2\pi }{\frac {1}{1+\sin(t)^{2}}}\,dt.} と変形して変数変換をすると 1 4 ∮ | z | = 1 ⁡ 4 i z z 4 − 6 z 2 + 1 d z = ∮ | z | = 1 ⁡ i z z 4 − 6 z 2 + 1 d z {\displaystyle {\frac {1}{4}}\oint _{|z|=1}{\frac {4iz}{z^{4}-6z^{2}+1}}\,dz=\oint _{|z|=1}{\frac {iz}{z^{4}-6z^{2}+1}}\,dz} となる。被積分関数は 1 ± √2−1 ± √2 である。これらのうち 1 + √2−1√2単位円板外側にあり(赤い点で示した縮尺は正確ではない)、一方 1 − √2−1 + √2単位円板内側にある(青い点で示した)。 対応する留数はいずれも −i√2/16 だから、求め積分値は I = 2 π i 2 ( − 2 16 i ) = π 2 4 {\displaystyle I=2\pi i\;2\left(-{\frac {\sqrt {2}}{16}}i\right)=\pi {\frac {\sqrt {2}}{4}}} となる。

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