例: 極座標系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/06 00:21 UTC 版)
簡単な例として、平面上の極座標系 (r, θ) を考える。新たな座標系として直交座標系を考えれば、変換は x(r, θ) = r cos(θ) および y(r, θ) = r sin(θ) で与えられる。これにより、任意の点 (r, θ) が与えられれば、対応する直交座標 (x, y) が計算できる。逆に直交座標を極座標に変換することができるのはいつなのかを考えよう。前節に従えば、ヤコビ行列 J = ( ∂ x ( r , θ ) ∂ r ∂ x ( r , θ ) ∂ θ ∂ y ( r , θ ) ∂ r ∂ y ( r , θ ) ∂ θ ) = ( cos θ − r sin θ sin θ r cos θ ) {\displaystyle J={\begin{pmatrix}{\frac {\partial x(r,\theta )}{\partial r}}&{\frac {\partial x(r,\theta )}{\partial \theta }}\\[5pt]{\frac {\partial y(r,\theta )}{\partial r}}&{\frac {\partial y(r,\theta )}{\partial \theta }}\end{pmatrix}}={\begin{pmatrix}\cos \theta &-r\sin \theta \\\sin \theta &r\cos \theta \end{pmatrix}}} が det(J) ≠ 0 を満たすことが十分であった。ここに det(J) = r が成り立つから、極座標に戻すためには r ≠ 0 が十分である。ゆえに残りの r = 0 の場合に関して確かめよう。この場合、座標変換が可逆でないことを確かめることは容易である。実際、原点において θ の値は定義可能でない。
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