例: 平面回転の対数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/19 15:13 UTC 版)
簡単な例が、平面上の回転によって与えられる。原点を中心とする角度 α の回転は 2×2 行列 A = [ cos ( α ) − sin ( α ) sin ( α ) cos ( α ) ] {\displaystyle A={\begin{bmatrix}\cos(\alpha )&-\sin(\alpha )\\\sin(\alpha )&\cos(\alpha )\end{bmatrix}}} で表わされる。任意の整数 n に対して、行列 B n = ( α + 2 π n ) [ 0 − 1 1 0 ] {\displaystyle B_{n}=(\alpha +2\pi n){\begin{bmatrix}0&-1\\1&0\end{bmatrix}}} は A の対数である。したがって、A は無限個の対数を持つ。このことは、回転角が 2π の整数倍の違いを除いてしか決めることができないという事実に対応するものである。 リー理論の用語を用いれば、回転行列 A はリー群 SO(2) の元であり、対応する対数 B は(歪対称行列全体の成す)リー代数 𝖘𝖔(2) の元となる。行列 [ 0 1 − 1 0 ] {\displaystyle {\begin{bmatrix}0&1\\-1&0\end{bmatrix}}} はリー代数 𝖘𝖔(2) の生成元である。
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