仲介者であるマリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 16:11 UTC 版)
教父時代の終わり頃から聖母マリアを仲介者と呼ぶようになった。この「仲介者」という敬称には、弁護者、扶助者、援助者の3つの意味がある。 聖母マリアの「仲介者」という役割は、 「神は唯一であり、神と人との間の仲介者も、人であるキリスト・イエスただおひとりなのです。」 — 日本聖書協会『聖書 新共同訳』、テモテへの手紙一 2章5-6節 という教えを傷つけるものではないとカトリック教会は解釈している。人間が恵みを受けるのは、直接キリストからであるとされている。聖母マリアは、「教会の母」であり、恵みの世界で人類の母であると考えられている。そのうえで聖母マリアの役割は、キリストのもとにあってこそ果たすことができるとされる。マリアの仲介は、キリストの仲介の力を弱めるものではなく、かえって強めるものであるとされる。キリストの唯一の仲介に参与し、従属するものであると扱われている。マリアを通じてキリストへ、三位一体の神へと昇るものであると考えられている。 「この人が何か言いつけたら、そのとおりにしてください。」 — 日本聖書協会『聖書 新共同訳』、ヨハネによる福音書 2章5節 ガリラヤのカナの婚宴の席で、キリストの最初の奇跡が行われたのは、あわれみの気持ちに動かされた聖母マリアの執り成しによるものであった(ヨハネによる福音書 2章1-11節)。
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