付記・年代設定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 19:25 UTC 版)
圓朝の速記によると、発端の「刀屋」が寛保3年(1743年)旧暦(以下同)4月11日とあり、続く本編ともいえる二つの流れ、飯島平左衛門と孝助、新三郎とお露の物語はそれより18年の後、宝暦11年(1761年)正月からほぼ同時進行の形で交互に語り進められ、それぞれのピーク、すなわち前者で平左衛門が源次郎に殺害される場と、後者の新三郎がお露の霊に取り殺される(実は伴蔵が殺害)くだりが同年同日8月3日の晩となっている。さらに、伴蔵・おみね夫婦が出奔して栗橋宿で荒物店を開き(「栗橋宿」)、これも源次郎共々江戸を逐電してきたお国と密通、女房お峰を幸手土手で殺害する「お峰殺し」以下は翌宝暦12年夏とされ、孝助の筋も、平左衛門一周忌の同年8月3日からやはり同時進行で始まる。大団円で孝助の仇討本懐は宝暦12年8月9日の晩、後日談としてその月内の、江戸での伴蔵処刑と孝助の一子・孝太郎の飯島家相続、さらに孝助が飯島家の菩提のため、谷中・新幡随院に濡れ仏を建立したことを付け加えて、足掛け20年にわたる物語を締めくくる。
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