他作品との時間関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 14:09 UTC 版)
「テアイテトス (対話篇)」の記事における「他作品との時間関係」の解説
本篇は、ソクラテスが「メレトスに訴えられたのでこれからバシレウスの役所へ行かなければならないから、明朝早くにもう一度会って話をしよう」と言って終わる。そして、初期対話篇『エウテュプロン』は、その役所に行く途中での問答が描かれている。そしてさらに、その翌日に、本篇の続編である後期対話篇『ソピステス』『ポリティコス (政治家)』の対話が行われた設定になっている。 また、『クラテュロス』では、ソクラテスが「今朝エウテュプロンと長時間一緒にいて話を傾聴し、彼が自身の知恵を自分(ソクラテス)に乗り移らせた」と述べる場面があり、『クラテュロス』の議論が『エウテュプロン』の直後に行われたものであることが示唆されている。 したがって、本篇を含むソクラテス最後の年(紀元前399年)を描いた8つの対話篇の時間設定は、 『テアイテトス』(本篇) 『エウテュプロン』 『クラテュロス』 (↓翌日) 『ソピステス』 『ポリティコス (政治家)』 (↓数日(数週間)後) 『ソクラテスの弁明』 - 2月 (↓30日後) 『クリトン』 - 3月 『パイドン』 の順となる。 内容的にも、本篇は、続編である『ソピステス』はもちろんのこと、『クラテュロス』とも密接に関連しているので、この配置はプラトンによって明確に意図されたものであると考えられる。
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