他のさまざまな交通機関も含めた中での鉄道の役割・位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 19:01 UTC 版)
「鉄道」の記事における「他のさまざまな交通機関も含めた中での鉄道の役割・位置づけ」の解説
鉄道は、19世紀まで各国の主たる陸上交通機関であった。だが20世紀前半からモータリゼーションが進展したり(20世紀半ばころから)航空交通が発達したので、鉄道はその役割を年々縮小してきている。1980年代の欧米の(全交通機関輸送量に占める)鉄道輸送のシェアを見てみると、旅客輸送では、イギリス、フランス、旧西ドイツが7 - 11 %、アメリカが1 %、貨物輸送では12 - 38 %となっていた。1997年の鉄道旅客輸送は、イギリス、フランス、ドイツが6 - 7 %、アメリカ1 %となっていた(つまり、さらにシェアが減少した)。1997年の貨物輸送のほうを見てみると、イギリス7 %、フランス、ドイツが20 - 22 %、アメリカ40 %である。よって、欧米の鉄道ではそれぞれの国の交通体系のなかでの「鉄道の役割」というのは、旅客輸送より貨物輸送のほうが大きい。なお日本の鉄道での諸交通体系に占めるシェアも、モータリゼーションの進展とともに低下してきており、1955年(昭和30年)時点で日本の鉄道のシェアは、旅客輸送が82 %、貨物輸送が53 %であったが、1984年(昭和59年)には、旅客輸送が39 %、貨物輸送が5 %にまで減少し、1997年(平成9年)時点で旅客輸送は22 %、貨物輸送は5 %となっていた。欧米のデータと比較すれば一目了然であるが、日本の鉄道では、貨物輸送より旅客輸送の役割が大きいことが特徴となっている。
※この「他のさまざまな交通機関も含めた中での鉄道の役割・位置づけ」の解説は、「鉄道」の解説の一部です。
「他のさまざまな交通機関も含めた中での鉄道の役割・位置づけ」を含む「鉄道」の記事については、「鉄道」の概要を参照ください。
- 他のさまざまな交通機関も含めた中での鉄道の役割・位置づけのページへのリンク