人工採油法
【英】: artificial lift
油層の持つ自然のエネルギーによって原油を地上にくみ上げる自噴採油に対して、油層圧力の低下あるいは含水率の増加などによって自噴採油が困難になった場合、または当初より坑井の生産能力が低く、自噴採油では十分な生産量が望めない場合に、各種のくみ上げ機器を用いて坑井内の液体をくみ上げ、油層からの流体産出を促すことによって生産能力を向上し、生産を長引かせる採油法である。人工採油法は、坑内にいろいろな採油ポンプを設置してくみ上げを行うポンプ採油法と、ガスを坑内に注入し、その膨張上昇エネルギーによって坑井内の液体をくみ上げるガス・リフト採油法に大別されるが、各々について使用される機器あるいは方式によってさらに細かな分類があり、いずれの方法を採用するかは、油層状況、油層流体性状、坑井仕上げ状況、油田規模、経済性などの諸条件の総合的な検討のうえに決定される。以上の人工採油法は、油層内に排泄エネルギーを補給するわけではないので、二次採取法あるいは増進回収法(EOR)ではなく、一次採取法の範囲内である。 |

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