五酸化炭素とは? わかりやすく解説

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五酸化炭素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/02 09:31 UTC 版)

五酸化炭素(ごさんかたんそ、Carbon pentoxide)は、特殊なオキソカーボンである。低温で生成、研究される。この分子は大気化学や、太陽系外縁部及び外宇宙の冷たい氷の研究にとって重要である[1]ガニメデトリトンでは、この物質が形成され、存在している可能性がある。この分子は、1つの炭素原子と4つの酸素原子からなる五員環から構成され、C2対称性を持っている。5つめの酸素原子は、炭素原子と二重結合している。五員環は正五角形ではなく、結合の長さや角度は均一ではない。炭素と結合していない酸素原子間の距離は1.406Åであるが、これらの酸素原子と炭素と結合している酸素原子との間の距離は1.457Å、炭素原子と酸素原子の間の距離は1.376Å、炭素と酸素の間の二重結合の距離は最も短い1.180Åである。OOO結合の角度は100.2°、OOC結合の角度は109.1°、OCO結合の角度は125.4°である[2]




  1. ^ Kaiser, Ralf I.; Alexander M. Mebel (2008). “On the formation of higher carbon oxides in extreme environments”. Chemical Physics Letters 465 (1-3): 1-9. doi:10.1016/j.cplett.2008.07.076. ISSN 00092614. 
  2. ^ a b Jamieson, Corey S.; Alexander M. Mebel; Ralf I. Kaiser (2007). “First detection of the C2 symmetric isomer of carbon pentaoxide (CO5) at 10K”. Chemical Physics Letters 443 (1-3): 49-54. doi:10.1016/j.cplett.2007.06.009. ISSN 00092614. 
  3. ^ Elliott, Ben M.; Alexander I. Boldyrev (2005). “The Oxygen-Rich Carboxide Series: COn(n= 3, 4, 5, 6, 7, or 8)”. The Journal of Physical Chemistry A 109 (16): 3722-3727. doi:10.1021/jp0449455. ISSN 1089-5639. 


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