二重点補有限位相
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/09 02:19 UTC 版)
二重点補有限位相 (double-pointed cofinite topology) はその各点がすべて二重点であるような補有限位相、つまり補有限位相と密着位相との積位相である。二重点を成す点の対は位相的に区別不能であるから、この空間は T0 でもT1 でもない。その代わり、位相的に区別不能な点の全体は可分であるから、R0 にはなる。 可算な二重点補有限位相の例は、偶数全体および奇数全体の集合にそれらをまとめて扱うような位相を入れたもので与えられる。X を整数全体の集合、OA を整数からなる集合でその補集合が A であるようなものとする。各整数 x に対して、開集合 Gx の準開基を、x が偶数のとき Gx = O{x, x+1} および、x が奇数のとき Gx = O{x-1, x} で定めれば、X の開基集合はこれらの有限交叉によって生成される。すなわち、この位相に関する開集合は、適当な有限集合 A に対する U A := ⋂ x ∈ A G x {\displaystyle U_{A}:=\bigcap _{x\in A}G_{x}} の形で与えられる。こうして与えられた空間は、偶数 x に対して x と x + 1 は位相的に区別不能なので、T0 でない(従って T1 でもない)。しかしこの空間は、UA の有限和で被覆されるから、コンパクト空間になる。
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