二次性高血圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 07:54 UTC 版)
二次性高血圧 明らかな原因疾患があって生じる高血圧をいい、以下のような疾患が原因となる。原因によっては外科手術などにより原疾患の治療を行えば完治する。 大動脈縮窄症 先天性疾患。 腎血管性高血圧 腎動脈の狭窄があり、血流量の減った腎でレニンの分泌が亢進することで起きる。 腎実質性高血圧 腎糸球体の障害により起こる。 原発性アルドステロン症 (primary aldosteronism; PA) 副腎皮質の腫瘍からアルドステロンが過剰に分泌されるため起こる。 偽性アルドステロン症 グリチルリチン酸により、11-βHSD2活性が抑制され、コルチゾール代謝の阻害→コルチゾールの残存→ミネラルコルチコイド受容体刺激となる。 Apparent Mineralocorticoid Excess症候群(AME症候群) 11-βHSDの異常からおこる常染色体劣性遺伝疾患。 Liddle症候群 低カリウム血症、代謝性アルカローシスを来す常染色体優性の遺伝性高血圧症。上皮性ナトリウムチャネル(Epethelial Sodium Channel; ENaC)の異常から生じる。 クッシング症候群 副腎皮質の腫瘍からコルチゾールが過剰に分泌されるため起こる。 褐色細胞腫 副腎髄質や神経節の腫瘍からアドレナリンまたはノルアドレナリンが過剰に分泌されるため起こる。 高安動脈炎 膠原病の一つ。 甲状腺機能異常 甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症。 妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症より改名)。 高カルシウム血症 この他、脳血管障害の急性期に著明な高血圧を来すことが知られている。脳出血では応急的な降圧が必要だが、脳梗塞では寧ろ脳血流を保てなくなる恐れがある為、降圧は行われない。
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