二次コイル上に発生する進行波
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 06:03 UTC 版)
「テスラコイル」の記事における「二次コイル上に発生する進行波」の解説
テスラコイルにおいては二次コイルの巻線間に発生する寄生容量と二次コイルのインダクタンスとが分布定数状になっているために遅延回路が形成されている。このためスパークギャップ式においては二次コイル上に多くの定在波が混在している。これは、二次コイルの一次コイル近傍部(結合部)から放電極(放電球)に向かって時間遅れを伴う進行波が存在するためであり、この進行波が放電極と結合部との間で反射を繰り返して共振する。この共振モードは1/4λの共振モードを基本として多数存在するのでテスラコイルの二次コイルには多数の定在波(1',2',3',…)が混在した状態となっている。また一次コイルと二次コイルとの間の結合は疎結合であるが、二次側容量成分と共振させることで密な結合(磁界調相結合)が働いている。この磁界調相結合は1',2',3',…の周波数で発生する。SSTCにおいては1'の周波数(1/4λの共振モード)で駆動することにより効率的で強力な放電が得られる。
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