事象の独立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 19:38 UTC 版)
独立を定義するのに最も基本となるのは、事象の独立である。2つの事象 A と B が独立であるとは P ( A ∩ B ) = P ( A ) P ( B ) {\displaystyle P(A\cap B)=P(A)P(B)} が成り立つことである。ここで、左辺の A ∩ B は事象 A と B が何れも起こる事象(積事象)を表し、たとえば P(A) は事象 A の確率を表す。事象 A と B が独立であることを記号 A ⊥ ⊥ B {\displaystyle A\perp \!\!\!\perp B} で表すこともある。もし、P(B) ≠ 0 であれば、条件付き確率 P(A|B) := P(A ∩ B)/P(B) を用いて定義式を P ( A | B ) = P ( A ) {\displaystyle P(A|B)=P(A)} と書き換えることもできる。これは事象 A と B が独立であるとは、事象 B が起こることが事象 A の確率に一切の影響を与えないことを意味する。上の定義は P(B) = 0 のときにも対応しているので、通常は上の定義を用いる。事象が独立でないことを従属という。 一般に、(有限とは限らない)事象の族 {Aλ} が独立であるとは、その部分有限族 { A λ 1 , A λ 2 , ⋯ , A λ n } {\displaystyle \{A_{\lambda _{1}},A_{\lambda _{2}},\cdots ,A_{\lambda _{n}}\}} に対して P ( A λ 1 ∩ A λ 2 ∩ ⋯ ∩ A λ n ) = P ( A λ 1 ) P ( A λ 2 ) ⋯ P ( A λ n ) {\displaystyle P(A_{\lambda _{1}}\cap A_{\lambda _{2}}\cap \cdots \cap A_{\lambda _{n}})=P(A_{\lambda _{1}})P(A_{\lambda _{2}})\cdots P(A_{\lambda _{n}})} が成立することをいう。
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