主教の「序列」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 08:47 UTC 版)
正教会は、全主教を基本的に機密上は対等とする。総主教、府主教、大主教は自らの特定の教区より広い地域を指導・統括するが、主教の職務においては上位でも有力でもない。また正教においてはどんな主教も無謬とは考えられない。 基本的に対等とされる正教会における主教であるが、広い地域を指導・統括する主教(総主教、大主教、府主教)については、管轄の重要性に応じたランクがある。 ギリシャ系の正教会(ギリシャ正教会・キプロス正教会・アルバニア正教会等)では、総主教-大主教-府主教-主教 の順。総主教制の無い教会では大主教が首座主教となる。 スラヴ系の正教会(ロシア正教会・ウクライナ正教会・ポーランド正教会・チェコスロヴァキア正教会等)で列は総主教-府主教-大主教-主教 の順。総主教制の無い教会では府主教が首座主教となる。 正教会においては全主教がペトル(ペテロ)の後継者であると理解される。管轄上の範囲の違いである総主教、府主教、大主教、主教といった分化は、全地公会議において重要な都市にこれらの称号が認められていった結果であると認識する。正教会にはローマ教皇のような全教会を統括する総主教はいない。 ペトルが深く関わっていたのはローマ教会に限定されず、アレクサンドリア教会、アンティオキア教会とも深く関わっていたことをかつてのローマ教会が認識していたことは、ローマのパパ・問答者聖グリゴリイの書簡にも示されていると正教会は指摘し、ローマ総主教(教皇)のみをペトルの後継者とする見解を否定する。
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