世界地図掛ければいつまでも郭公
作 者 | |
季 語 | |
季 節 | 夏 |
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評 言 | 世界地図、というモチーフから作者の想像世界が生まれます。即ち、そこには川が流れ森が広がり大いなる緑の風景が展開します。初夏ともなれば郭公の啼き声もするでしょう。「いつまでも」に作者の願いが込められるのです。自然破壊への警鐘かもしれません。 これを実体感が無いではないかとか、絵に描いた餅だとみる向きもあるでしょう。又「いつまでも」に、地図だから当たり前と、うがちにもとれます。しかしそれでは現代の詩は語れません。現代俳句の許容範囲ぎりぎりのところで、郭公という魅力的な季語から、夏の清々しさを表現されたと思います。 世界地図掛ければ、という何げない日常から、こんなグローバルな句が生まれるのだと、大いに勉強させて貰いました。こうなると、病室の壁に掛けられた世界地図からでも、俳句は生まれます。写生派の反感を買うかも知れませんが。地球儀の句はよく見るのですが、この世界地図がとても新鮮でした。 |
評 者 | |
備 考 |
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