三角錐形分子構造とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 三角錐形分子構造の意味・解説 

三角錐形分子構造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/11 05:03 UTC 版)

三角錐形分子構造
NH3PCl3XeO3
点群 C3v英語版
立体数 4
配位数 3
結合角 107°

化学において、三角錐形(さんかくすいがた、: Trigonal pyramid)は、三角錐の底面の角に3つの原子頂上点に1つの原子を持つ分子の幾何配置である。四面体四面体形幾何配置と混同してはならない)と似ている。角にある3つの原子全てが同一である時点分子は点群C3vに属する。三角錐形幾何配置をもつ分子およびイオンには、水素化プニクトゲン英語版(XH3)、三酸化キセノン(XeO3)、塩素酸イオンClO
3
)、亜硫酸イオンSO2−
3
)、亜リン酸イオン(PO3−
3
)がある。有機化学では、三角錐形幾何配置を持つ分子はsp3混成していると説明されることがある。VSEPR理論のAXE法は、この幾何配置の分類はAX3E1とされる。

ホスフィン、三角錐形幾何配置を持つ分子の例。

アンモニアにおける三角錐形幾何配置

アンモニア中の窒素原子は5個の価電子と3つの水素原子との結合を持ち、オクテット則を満たしている。この結果、それぞれの結合角が cos−1(−1/3) ≈ 109.5° と等しい正四面体の幾何配置がもたらされるだろう。しかしながら、3つの水素原子は孤立電子対による反発を受け、幾何配置は結合角107° の三角錐(正三角錐)へとゆがむ。対照的に、三フッ化ホウ素は、ホウ素が孤立電子対を持たないため平面三角形幾何配置をとり、平らである。アンモニアでは、三角錐形構造は素早い窒素反転英語版を経験する[1]

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ Cleeton, C. E.; Williams, N. H. (1934). “Electromagnetic Waves of 1.1 cm Wave-Length and the Absorption Spectrum of Ammonia”. Phys. Rev. 45: 234. doi:10.1103/PhysRev.45.234. 

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「三角錐形分子構造」の関連用語

三角錐形分子構造のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



三角錐形分子構造のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの三角錐形分子構造 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS