一般距離空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 13:42 UTC 版)
トレミーの不等式は、任意の内積空間でより一般的に成り立ち、ノルム線型空間に対して真である場合は常にその空間は内積空間でなくてはならない。 他のタイプの距離空間では、この不等式は成り立つ場合と成り立たない場合がある。この不等式が成立する空間をPtolemaicと呼び、例えば、図のような4頂点で全ての辺の長さが1に等しい閉路グラフを考える。対向する辺の積の和は2であるが、対角線上にある頂点は頂点は互いに2の距離にあるため対角線の積は4となり、辺の積の和よりも大きくなる。したがって、このグラフの最短経路距離はPtolemaicではない。距離がトレミーの不等式に従うグラフはPtolemaic graphと呼ばれ、任意のグラフに比べて制限された構造をしている。特に、示されるような3以上の長さの誘導パスを認めない。 Ptolemaicな空間は全てのCAT(0)空間および特に全てのアダマール空間を含む。完全なリーマン多様体がPtolemaicであれば、それは必ずアダマール空間である。
※この「一般距離空間」の解説は、「トレミーの不等式」の解説の一部です。
「一般距離空間」を含む「トレミーの不等式」の記事については、「トレミーの不等式」の概要を参照ください。
- 一般距離空間のページへのリンク