ヴィンギロド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/06 01:44 UTC 版)
505年にドリアスが滅び、511年にゴンドリンが滅びると、生存者たちはシリオンの河口に身を寄せ、バラール島のキーアダンの一党と親しんだ。ドリアスの王ディオルの遺児エルウィングはトゥオルの息子エアレンディルと結ばれ、エアレンディルがかれらの領主となった。キーアダンとエアレンディルのあいだには強い友情があり、エアレンディルの船ヴィンギロドが造られたとき、キーアダンはこれを助けた。エアレンディルはこの船で多くの冒険を行った。580年ごろ、エアレンディルが不在のとき、シリオンの港はフェアノールの息子たちの一党に襲われて滅んだ。キーアダンとギル=ガラドはバラール島から救援におもむき、わずかな生き残りを連れてバラール島へ戻った。ヴィンギロドに乗ったエアレンディルは大海を越えてヴァリノールへ至り、ヴァラールに対し、エルフと人間のために許しと助力を訴えた。ヴァラールはモルゴス打倒のために立ち上がり、怒りの戦いによってモルゴス軍は滅び、冥王は捕らわれた。ヴァラールはヴィンギロドを聖め、これを空飛ぶ船とした。怒りの戦いではエアレンディルは空飛ぶ船に乗って戦い、黒龍アンカラゴンを倒した。エアレンディルとキーアダンが造ったヴィンギロドは、シルマリルを身に付けたエアレンディルを乗せて、金星として今でも毎夜空を飛んでいるとされる。 怒りの戦いのあと、ヴァラールはエルダールがヴァリノールへ渡ることを許した。エルダールの多くが大海を渡り、ベレリアンドから去っていったが、キーアダンは中つ国に留まった。
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