ローレルジンチョウゲ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 17:42 UTC 版)
ローレルジンチョウゲ(学名:Daphne laureola)は、ジンチョウゲ科に属する被子植物の低木。英語では、スパージ=ローレル(英語: spurge-laurel)と呼ばれる[1]。スパージはトウダイグサ属の意で、ローレルはゲッケイジュの意。直訳するとトウダイグサ属のゲッケイジュとなる。ちなみにトウダイグサ属はキントラノオ目、ゲッケイジュはクスノキ目に属し、アオイ目に属するローレルジンチョウゲとは関連性は低い。この他にも、ダフネ=ローレル(英語: daphne-laurel)、ローレル=リーヴド・ダフネ(英語: laurel-leaved daphne)、オリーヴ=スパージ(英語: olive-spurge)、ウッド・ローレル(英語: wood laurel)、コプス・ローレル(英語: copse laurel)と呼ばれることもある[要出典]。ヨーロッパの大部分に自生し、現在ではアルジェリアやモロッコ、アゾレス諸島へと生息域を広げている[1]。セイヨウオニシバリ(学名:Daphne mezereum)と共に、グレートブリテン島(イギリス領)を原産とし、双方ともアルカリ性土壌に対して強い適応性があるため、石灰岩地質の場所でよく見られるが、ローレルジンチョウゲについては粘土質土壌でも生育する[2]。しかしながら、セイヨウオニシバリと異なり、ローレルジンチョウゲは常緑植物であり、黄緑色の花を早春の頃に咲かせ、晩夏の頃に黒い実を付ける。これらの花と実は、アオカワラヒワなどの鳥には無毒である一方で、人間に対して強い毒性を持つ[3]。花・果実のみならず、全草にわたって猛毒を持つ。毒の主な成分はダフネトキシンとメゼレインであり、樹液が皮膚に触れると深刻な発疹の原因となる。そして、内服すると腎臓や循環器系、中枢神経系に甚大な損傷を与える。
- ^ a b “USDA GRIN Taxonomy”. 2008年10月14日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年6月16日閲覧。
- ^ Stace, Clive (2010). New Flora of the British Isles (3rd ed.). Cambridge, UK: Cambridge University Press. ISBN 978-0-521-70772-5 pp. 381–382.
- ^ The Reader's Digest Field Guide to the Trees and Shrubs of Britain p.123.
- ^ a b Washington State Noxious Weed Control Board: Daphne laureola
- ^ “アーカイブされたコピー”. 2008年8月21日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2008年9月9日閲覧。
- ^ “NINE MOST TOXIC PLANTS FOR HUMANS”. Green Buzzz (2011年1月20日). 2016年6月26日閲覧。
- ^ Everett, Richard (2013年4月8日). “10 Weird And Truly Terrifying Plants”. listverse. 2016年6月26日閲覧。
- 1 ローレルジンチョウゲとは
- 2 ローレルジンチョウゲの概要
- 3 外部リンク
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