ローデシア(ジンバブエ)の炭疽流行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 16:50 UTC 版)
「炭疽菌」の記事における「ローデシア(ジンバブエ)の炭疽流行」の解説
1979年から1980年にかけて、ローデシアで大規模な炭疽の流行が発生した。当時ローデシアは内戦状態にあり、その終結後に国名をジンバブエに変更したが、その内戦地域で炭疽患者が約1万人発生するという、これまでにない大規模の流行が起きた。内戦前のローデシアでの炭疽の年間発生数が10数件であったことと比べると、極めて高い発生率であり、発生が内戦の激しかった地域に多く見られたため、内戦中に炭疽菌が生物兵器として用いられたのではないかとも疑われている。ただし、公式には生物兵器が使用されたということは認められておらず、内戦の激化した地域では動物への炭疽ワクチン接種が行われなくなったことが大規模発生の原因であるという説もあり、その真偽は明らかではない。炭疽流行は内戦終了後にほぼ終息したものの、その後もジンバブエは炭疽発生率が比較的高い地帯の一つになっている。
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