ローカル・モラン統計量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 02:24 UTC 版)
「空間的自己相関」の記事における「ローカル・モラン統計量」の解説
ローカル・モラン統計量は、近接する地区 i {\displaystyle i} 、地区 j {\displaystyle j} における属性値 x i {\displaystyle x_{i}} 、 x j {\displaystyle x_{j}} を利用して x {\displaystyle x} の空間的自己相関を評価するための指標である。Anselin (1995)により提唱された統計量であり、モランのI統計量のローカル統計量バージョンにあたる。ローカル・モラン統計量 I i {\displaystyle I_{i}} は、式(5)で表される。 I i = ( x i − x ¯ ) ∑ j = 1 n w i j ( x j − x ¯ ) {\displaystyle I_{i}={(x_{i}-{\bar {x}})}\sum _{j=1}^{n}w_{ij}{(x_{j}-{\bar {x}})}} (5) ローカル・モラン統計量は、地理的事象の詳細な分布を厳密に捉える手段として利用することができる。 このほか、ローカル・モラン統計量を拡張させたものとして、2変量ローカル・モラン統計量がある。これは、2変量 x {\displaystyle x} ・ y {\displaystyle y} について、 x i {\displaystyle x_{i}} と y j {\displaystyle y_{j}} の空間的自己相関を評価するための指標となり、式(6)で求められる。 I x y i = z x i ∑ j = 1 n w i j z y j {\displaystyle I_{xy}^{i}=z_{x}^{i}\sum _{j=1}^{n}w_{ij}z_{y}^{j}} (6) ただし、 z x i {\displaystyle z_{x}^{i}} ・ z y j {\displaystyle z_{y}^{j}} は x i {\displaystyle x_{i}} ・ y j {\displaystyle y_{j}} を標準化させた後の値、 w i j {\displaystyle w_{ij}} は2区域 i {\displaystyle i} ・ j {\displaystyle j} の地域間結合の強さを示す値である。
※この「ローカル・モラン統計量」の解説は、「空間的自己相関」の解説の一部です。
「ローカル・モラン統計量」を含む「空間的自己相関」の記事については、「空間的自己相関」の概要を参照ください。
- ローカル・モラン統計量のページへのリンク