モランのI統計量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 02:24 UTC 版)
詳細は「:en:Moran's I」を参照 モランのI統計量は、Moran (1948)により提案され、Cliff and Ord (1981)により改良された統計量である。この統計量では、空間的自己共分散を標準化している。モランのI統計量は、式(1)で表される。 I = n W ∑ i = 1 n ∑ j = 1 n w i j ( x i − x ¯ ) ( x j − x ¯ ) ∑ i = 1 n ( x i − x ¯ ) 2 {\displaystyle I={\frac {n}{W}}{\frac {\sum _{i=1}^{n}\sum _{j=1}^{n}w_{ij}(x_{i}-{\bar {x}})(x_{j}-{\bar {x}})}{\sum _{i=1}^{n}(x_{i}-{\bar {x}})^{2}}}} (1) なお、 n {\displaystyle n} は小区域数、 x i {\displaystyle x_{i}} は区域 i {\displaystyle i} の属性値、 x ¯ {\displaystyle {\bar {x}}} は平均、 w i j {\displaystyle w_{ij}} は重み係数であり、 W = ∑ i = 1 n ∑ j = 1 n w i j {\displaystyle W=\sum _{i=1}^{n}\sum _{j=1}^{n}w_{ij}} とする。 モランのI統計量を用いることで、ある属性の凝集の程度を知ることができる。ここで I > 0 {\displaystyle I>0} のとき、 I {\displaystyle I} がより大きくなるほど、隣接する小区域と属性が似通うことになるため、面フィーチャ分布は凝集型となっていく。逆に、 I < 0 {\displaystyle I<0} のときは、 I {\displaystyle I} がより小さくなるほど、隣接する小区域と属性が相異なることになるため、面フィーチャ分布は均等型となっていく。 I ≈ 0 {\displaystyle I\approx 0} のときは、それぞれの小区域の属性は他の小区域とは関係がなく、面フィーチャ分布は完全ランダム型となっていく。
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