ロシア航空宇宙局

スペース百科

ロシア航空宇宙局

旧ソ連時代の宇宙開発技術を継承

ロシア航空宇宙局(本部:モスクワ)は旧ソビエト連邦の崩壊に伴い1992年に設立され、現在はロシア共和国の国家宇宙計画を取りまとめる中心的組織として機能しています。RSAの職員は1999年時点で320人程度ですが、主に予算案作成を業務の中心としており、実際の開発・研究は委託先の研究機関や宇宙関連企業が行っています。RSC(Rocket and Space Complex)エネルギアはその代表で、宇宙ステーション「ミール」の運営もエネルギアが行っていました。
主なロケット射場には現カザフスタン共和国のバイコヌール射場とロシア国内のプレセツク射場があります。バイコヌール射場は実際にはチュラタムという町にありますが、旧ソ連時代に射場の位置が分からないよう別の町の名前で呼ばれていたものが、現在も通称として使われています

旧ソ連時代から使われている「バイコヌール射場」

ミールから国際宇宙ステーションへ

冷戦状態の終結後、ロシアの宇宙開発は米NASAと技術協力を行うなど国際化が進んでいます。長年宇宙ステーション「ミール」はロシアの主要プロジェクトでしたが、国際宇宙ステーション(ISS)建設においても、コントロールモジュール「ザーリャ」を打ち上げるなど重要な役割を担っており、NASAはロシアに対しISS開発に専念するよう要請しています。

宇宙ステーション「ミール」(アメリカのスペースシャトルから撮影)