ルシアの事例(憑依現象による真性異言)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 20:33 UTC 版)
「真性異言」の記事における「ルシアの事例(憑依現象による真性異言)」の解説
1933年、高い教育を受けた16歳のハンガリー少女、ファルツァーディ・イリス(Farczády Irisz)が自称41歳の労働者階級のルシア[要曖昧さ回避](Lúcia)というスペイン女性に身体を乗っ取られる(ように見える)事件が起きた。内気で教養あふれるイリスの性格は、がさつであまり上品とは言えない掃除婦の性格に変わり、イリスの母語であるハンガリー語はルシアの母語であるスペイン語に完全にとって代わられてしまった。この事件はマスコミでも広く報道され、よく知られるようになったが、次第に人々の関心は薄れ、忘れ去られてしまった。 70年後の2003年、メアリ・バーリントン、オーストリアのペーター・ムーラッツ(Peter Mulacz)、オランダのティートゥス・リーファス(Titus Rivas)ら3人の超心理学者がこの事件を再調査し、ルシアと名乗る人格に相当する人物がスペインに実在するかどうかという点の確認と、86歳になったルシアの言語能力を調べた。大規模な調査にも関わらず、ルシア人格に相当する人物の特定はできなかったが、流暢なスペイン語を話すイリスの言語能力は再確認され、資料は心霊現象研究協会 (SPR) の図書館に資料として保存されている。
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