ラブ・レター (小説)とは? わかりやすく解説

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ラブ・レター (小説)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/01 22:44 UTC 版)

ラブ・レター』は、浅田次郎による日本短編小説。『オール讀物』(文藝春秋)にて1996年3月号に掲載され、1997年4月に集英社から刊行された短編集『鉄道員』(ぽっぽや)に収録された。

何度か映画化・テレビドラマ化・舞台化されており、本項ではその映画版やドラマ版・舞台版についても記述する。

映画

1998年・日本

1998年5月23日公開。配給は松竹
松竹は同じように狙っていた『鉄道員』の映画化権を東映に取られたため[1]、同じ短編集に収録されていた本作を東映の『鉄道員』より先に映画化してやれ、と慌てて本作を製作した[1]。結果的に浅田次郎の初の映画化作品になった[1]

キャスト

スタッフ

2001年・韓国

テレビドラマ

2003年6月18日の20:54 - 23:18に、テレビ東京系列のスペシャルドラマとして放送された。BSでは、BSジャパンにて2003年06月22日の21:00 - 23:30に放送。

千葉県千倉町北海道美瑛町でのロケを敢行。文化庁芸術祭参加作品、第21回ATP賞優秀賞受賞。

同局における浅田次郎原作、西田敏行主演のドラマは、本作品までに3作品(『月島慕情』『角筈にて』『天国までの百マイル』)あった。

あらすじ

虚偽のセクハラ疑惑で大手企業をリストラされた男・高野吾郎(西田敏行)が 新宿・歌舞伎町の片隅のゲームセンターで働いている。そんなある日、その吾郎のもとへ「死亡通知書」が届く。死んだのは、妻・高野白蘭。1年前に偽装結婚した、顔さえ知らない中国人売春婦だった。戸籍を売った暴力団・佐竹興業の佐竹(柄本明)に相談を持ち込んだ吾郎は、“白蘭の残した手紙”を差し出される。

その手紙を握り、吾郎は、佐竹の部下・サトシ(金子賢)とともに、未だ見ぬ妻の遺体を引き取りに房総・千倉を目指す。ところが、そこで垣間見たのは、「外国人売春婦の死などゴミ同然」というこの国の現実だった。

吾郎は、エリートから転がり落ちた自分、友を失望させた自分、最愛の妻を裏切った自分、そして戸籍を売り、外国人労働者を食い物にする連中に手を貸してしまった自分にと、様々な感情が胸に去来し、やり切れなくなる。

キャスト

スタッフ

舞台

2004年に舞台化、2006年に再演。脚本・演出は新藤兼人、出演は吉本多香美金子昇佐野瑞樹滝田裕介ら。以降も様々な劇団で公演にされた。また、2013年には音楽座ミュージカルとしてミュージカル化された。

ラジオドラマ

1997年10月17日、『浅田次郎ワールド・鉄道員「ラブ・レター」』のタイトルで文化放送にてラジオドラマ化された[2]。キャストは下條アトム菅野美穂松田洋治ほか。
平成10年日本民間放送連盟賞 番組部門(ラジオ娯楽)優秀賞 受賞作品[3]

脚注

出典

  1. ^ a b c 田沼雄一「小説映画抄 #2 『小説家を驚愕させる映像の巧さ』」『文芸ポスト』1988年秋号、小学館、420–421頁。 
  2. ^ 放送ライブラリー / 浅田次郎ワールド・鉄道員「ラブ・レター」(1997年10月17日、文化放送)”. BPCJ 公益財団法人 放送番組センター. 2022年10月5日閲覧。
  3. ^ 日本民間放送連盟賞 / 1998年(平成10年)入選・事績”. JBA 一般社団法人 日本民間放送連盟. 2022年11月1日閲覧。

外部リンク




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