ラジカルという呼称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 14:13 UTC 版)
置換基Rが「ラジカル(radical)」として呼ばれていた名残は「フリーラジカル(free radical)」という語に見られる。このような意味でのラジカルと、不対電子を持ち、置換基に結合していない化学種を区別するため、「置換基が何もついていない(free)」という意味で「フリーラジカル」と呼ばれていた。 しかし、現在はRのことをラジカルとは呼ばず、代わりに置換基や基と呼称するため、不対電子を持つ化合物のことをもはや"フリー"ラジカルと呼ぶ必要がない。したがって、「ラジカル」は今や一義的な語である。ただし、一義性の獲得後も、その歴史的経緯から敢えて強調するために、未だ「フリーラジカル」という言葉を使用する者が存在する。一方で、厳密な化学的見識を必ずしも要しない分野や、製品の謳い文句の中には誤用も見られる。実際、活性酸素と混同されがちであるが別の概念である。
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