ラジオ波パルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/19 00:41 UTC 版)
ラジオ波パルスを与えている間、化学シフトとスピン結合による回転は無いと考えて良い。ラジオ波パルスによる回転は、x-y平面上の軸(通常はx軸)のまわりに起きる。必要なら、傾いた有効磁場のまわりの回転を考えることができる。 まず第一に、 I z {\displaystyle I_{z}} で表される I {\displaystyle I} スピンの磁化のz成分に励起パルス β ( x ) {\displaystyle \beta (x)} が働いた場合、以下のように時間変化する。 I z → β I x I z c o s β − I y s i n β {\displaystyle I_{z}{\xrightarrow {\quad \beta I_{x}\quad }}I_{z}cos\beta -I_{y}sin\beta } 例として90度パルスの場合は、以下のようになる。 I z → ( π / 2 ) I x − I y {\displaystyle I_{z}{\xrightarrow {\quad (\pi /2)I_{x}\quad }}-I_{y}} S z → ( π / 2 ) S x − S y {\displaystyle S_{z}{\xrightarrow {\quad (\pi /2)S_{x}\quad }}-S_{y}} また13Cや15Nの感度向上のために異種核ISにおける分極移動を用いるINEPTでは、Iスピンの磁化を回転座標系の±x軸にそって範囲層にそろえて、Iスピンに+y軸に沿って90度パルスを与える。この回転は次のように書くことができる。 2 I x S z → ( π / 2 ) I y − 2 I z S z {\displaystyle 2I_{x}S_{z}{\xrightarrow {\quad (\pi /2)I_{y}\quad }}-2I_{z}S_{z}} これによって縦2-スピンオーダーが作り出される。
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